• TOP
  • ≫ ワークダイバーシティ

ワークダイバーシティ

会計ダイバーシティでは働き方の多様性(ワークダイバーシティ)を支援しております。
勤務をしていると、現職の業務中心でなかなか他業界、異職種の情報は入り難いことと思います。
様々な職種(業務内容)や勤務スタイル、海外勤務例などを紹介してまいります。ご自身の今後のキャリア形成の参考として頂けますと幸いです。

【海外トレンド発信】米の会計事務所でAIが使われている事例とは

2017年11月26日
モーゲンスターン・シカゴ 代表
米国公認会計士 村田幸伸氏

アメリカの会計業界ではAI(人工知能)は『これから来る』ものではなく『もう既にある』ものになっているようだ。米国公認会計士協会の機関紙『Journal of Accountancy』の以下の記事でその利用例が紹介されていた。

『How artificial intelligence is changing accounting』
https://www.journalofaccountancy.com/newsletters/2017/oct/artificial-intelligence-changing-accounting.html/
デロイトでの利用例(監査)

デロイトでは監査クライアントが保有する膨大な不動産証書や契約書等の文書をAIが機械学習しているそうだ。このAIは自然言語を認識する機能が装備されており、膨大な文書を読み込みそこから鍵となる契約条件をまとめたり、リスクを分析したりするらしい。契約書の読み込みなどは人間がやれる量に限りがあるのでサンプリングして行う事になりそうだが、AIの場合総当りが可能なのだろう。
シカゴの中堅事務所Crowe Horwathの例

この事務所には中堅にも関わらず20名のデータサイエンティストがおり、医療機関の顧客が抱えていた複雑な医療費請求プロセスをAIの機械学習を使って効率化している。膨大にある医療費請求の中から保険や還付などの手続きで複雑になってしまっている請求案件をあぶり出し、問題が発生する前に対処できるようにしている。
自社のみならず顧客に供給

デロイトもCrowe Horwathも自社でAIを使うだけではなく、作り上げたシステムを顧客に提供しているそうだ。これは会計事務所にとって大きなビジネスになるかもしれない。デロイトが開発したAIで文書を分析するシステムは、企業の経理や法務であれば誰でも欲しいシステムのように思う。またCrowe Horwathのシステムも使いたい医療機関は他にも沢山あるだろう。自社の業務をAIで効率化し、更にそのシステムを他の顧客にも提供できるとなれば、会計事務所にとって取り組まないわけにはいかない領域なのかもしれない。

ワークダイバーシティ記事一覧

※ 過去のワークダイバーシティ記事一覧はコチラからご覧ください。