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【海外トレンド発信】経理のロボ化で監査費用が上がる!

2018年12月18日
モーゲンスターン・シカゴ 代表
米国公認会計士 村田幸伸氏

米FERFから先日発表された情報によると、アメリカの今年の監査費用の平均値が昨年の2倍に跳ね上がったそうだ。新たなレギュレーションによる監査手続きの増加が大きな原因との事だが、意外な事に経理業務の自動化も監査費用の上昇の一因になっているらしい。CFO.comの以下の記事でその詳細が掲載されていた



Rate of Growth in Audit Fees Doubled in 2017: FERF
http://ww2.cfo.com/auditing/2018/12/rate-of-growth-in-audit-fees-doubled-in-2017-ferf/?utm_campaign=CFOWeekly&utm_source=CFO-email&utm_medium=email&utm_content=CFOWeekly_Friday_2018-12-14&utm_term

自動化は短期的にはコスト増

新たな業務プロセスを導入すれば、それが人力であれシステムであれロボであれ、そのプロセスの内部統制を確認しなくてはならない。自動化を導入した初年度には自動化の規模が大きければ大きい程その内部統制確認手続きが多く必要になるため、その分監査費用が膨れ上がる事になるそうだ。
中長期的には監査費用の節約に?

上述の記事によると、一度新たなプロセスが監査されて承認されれば、次からの監査は非常にシンプルな手続きとなるため監査費用の節約になるらしい。一度入れたらしばらくはそのままのプロセスが続く大規模なシステムなどは確かにそうなのだろう。ただRPAを使ったロボ化は社内のたくさんのユーザーが独自にロボ化を推進していく事となるため、毎年同じプロセスになるとは考えにくい。そうなると試行錯誤をしてプロセスをちょくちょく変えてしまうと監査コスト増につながってしまう可能性もある。RPAの業務プロセスをどう会社として統制するかは今後とても大切なトピックになってきそうだ。
法人税率下げレースも更に加熱

イギリスは法人税率19%と主要国の中でもかなり低税率だが、Brexitによる企業の損失を補填するため更なる減税が実施されるとの噂がある。イギリスから出る企業を食い止めるための施策なのだろう。一方オランダの方も現在の25%から更なる減税を行う動きがあり、イギリス離れオランダ行きを更に推進するよう動いているようにも見える。Brexit後のヨーロッパがどのようになるか今後も注視していきたい。
中小事務所の強い味方

今まで中小事務所は監査シーズンにたくさんのスタッフが必要で、しかし一度確保してしまうとシーズンオフに人員過多となってしまうというジレンマを抱えていた。しかしこのAIサービスを使えばハイシーズンの人員需要を少なく抑える事ができる。これは中小事務所にとって強い味方になりそうだ。今後は大手向けだけではなく中小向けのこのようなAIやロボティクスサービスもどんどん登場してくるかもしれない。

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