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【海外トレンド発信】管理職になりたがらないミレニアル世代

2021年7月5日
モーゲンスターン・シカゴ 代表
米国公認会計士 村田幸伸氏

ミレニアル世代と呼ばれる人達が40代にさしかかってきた。昔と違う価値観を持った世代として見られてきた彼らが、企業内ではいよいよ主軸の管理職となる年齢だ。ところが今アメリカではこのミレニアル世代が『管理職になりたがらない』という状況が起こっているらしい。ウエブメディアMake itの記事でその現象が紹介されていた。


Older millennials made it to management?now they’re wondering if they even want to be the boss
https://www.cnbc.com/2021/04/22/burned-out-millennials-are-rethinking-if-they-want-to-be-the-boss.html
この世代が持つ雇用主や上司への不信感
この世代はジョブホッピング(数年で転々と職を変える)する人が多い事がよく知られている。上の世代の人達からすると『ミレニアル世代は飽きっぽい』などと言われる事が多いが、この記事を見ると彼らには彼らなりのジョブポッピングしなければならない事情があるようだ。大きな理由の一つは、給与を上げる唯一の手段が転職なのだそうだ。雇用主がなかなか給与を上げてくれないので、転職先を探す。そして良い転職先を見つけていざ転職する事を雇用主に伝えると、やっとその時に給与アップをオファーしてくるのだそうだ。しかしもう次の職場に気持ちが行っているので転職する事を選ぶそうだが、次の職場でもまた同じ事が起こり数年で転職する事となる。評価してくれない雇用主、ポジションを譲らない上司、そんな彼らにこき使われる自分達という構図が長く続いた事により、企業や管理職に対する不信感を持つようになり、自分はそうはなりたくないと思うようになっているらしい。
給与を上げない企業側の事情
スタッフの能力が上がっても、企業全体の利益が上がらない限り人件費を上げていくのは難しい。とはいえ普通は上の世代が退職してポジションが空いていくため、優秀なスタッフはポジションを上げる事で給与を上げる事ができてきた。ところが昨今の長寿社会では役員や管理職達がいつまでも自分のポジションにしがみつくようになり、下から上がってくるポジションがなかなか空かない。利益が伸びない、年寄りが辞めないでは当然下のスタッフの給与を上げられるわけはなく、その結果予算内の給与で働いてくれる人を代わる代わる採用し続ける事となる。
経済的成功とその代償
ミレニアル世代は、上の世代で繰り広げられる企業内の椅子取りゲームとその代償を客観的に見ている傾向があるようだ。仮に出世している上司がいたとしても羨望の眼差しというよりは『あんなに個人や生活を犠牲にしてまで、あのポジションが欲しいのか?』と思う人が多いらしい。企業で出世して経済的成功や社会的ステイタスを得るという考えはあまりなく、ライフワークバランスを取りながら、もっと人生的、社会的に意味のある事を追求したいという志向があるようだ。少しフランス的な文化になってきたと言えるのかもしれない。

このような志向の人達が増えているせいもあり、企業に属して生活を依存するよりはフリーランスに近い形での生活を模索する人が増えているようだ。フリーランスの職務内容や報酬レベルがどんどん上がっている今の状況は、よい経験を積んだ40代のミレニアル世代がフリーランスの価値や市場を拡げていっているのだろう。


二発目はウォークイン
3週間後に二発目の接種に行くと、今度は普通に駐車場に車をとめてウォークインで建物に入った。入り口でQRコードをスキャンすると「はい、じゃあ53番に行ってください」と言われ広大な会場を見渡すと、遠くの方に53番という旗を挙げている看護師が見えた。恐らく100番以上の接種ステーションがあったと思う。53番に着くと、前回と同様問診が行われ、そのまま接種。終了すると15分の待機エリアに誘導され、15分経った人から退場。聞くところによると、二発目は前回より接種者が多い(一回目の人と二回目の人が混ざるため)ので、ドライブスルーでは対応できないという事で急遽ウォークインに変えたそうだ。たったの3週間でここまでガラッとシステムを変えられるとは凄いと関心させられた。
二発目の副反応は少しハード
今度は接種翌日に37度超の発熱があり一日寝込む事となった。しかし多くの人がそうだったように、二日目には回復して通常通りとなった。

二回のワクチン接種をして驚いた事がいくつかあった。一つは日頃は(日本人に比べて)いい加減なアメリカ人達が、見事にシステマティックな接種体制を整えて、まさにF1のピットストップのように効率的な接種を行っていた事だ。状況に応じて素早くドライブするーからウォークインにシステムを大変更したのも驚きだった。そしてもう一つはボランティアの多さと素晴らしさだった。車を誘導する人も摂取する看護師も、軍の関係者とボランティアでまかなわれていた。その数は膨大な数だがこれだけ多くの人がボランティアとして素早く集結する事に感銘した。また、ボランティアは自発的に参加しているためか、一般の病院などよりも親切でハツラツと明るい対応をしていて、とても気持ちよく接種を受ける事ができた。このような光景を目の当たりにすると、自分も何かコミュニティーに貢献しないといけないなという気分になった。
第2ラウンドスタート

4月27日に第2ラウンドのローン受付がスタート。今度の予算は$250B。前回より少ない。今回は大企業が申し込みしにくい世論環境が整ったが、それでも一瞬で無くなってしまう気配は濃厚だ。メガバンクのローン申請システムは未だにフリーズ状態でカクカク言っている。埒が明かない。そこで私は新興勢に目をつけた。Paypalだ。私が取締役をしている企業の殆どはメガバンク経由での申請で立ち往生していたためPaypalでのローン申請に切り替えた。今回の件でパンク状態となってしまった金融機関を補完すべく、政府はPaypalなどの新興フィンテック勢にも銀行免許を急遽発行したのだ。『新興のPaypalであればまだパンクしていないはず』という目論はみごとに当たり、トントンとプロセスが進む。結果ローン申請は3日ほどで完了し、後は政府からの返答待ちという状態となった。$250Bに潜り込めたかどうかはあと数日後にわかるだろう。

もし潜り込めたら2ヶ月間は今の人員を維持できる。しかしダメだったら更なるリストラを決行する必要が出てくるかもしれない。全てはロックダウンがいつ終わり経済が正常に戻るかにかかっている。ピリピリした春になりそうだ。

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