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ワークダイバーシティ

会計ダイバーシティでは働き方の多様性(ワークダイバーシティ)を支援しております。
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【海外トレンド発信】コロナ禍で存在感を増すレベニューシェアファイナンス

2021年6月14日
モーゲンスターン・シカゴ 代表
米国公認会計士 村田幸伸氏

Revenue sharing note(売上シェア型手形)というファイナンス手法が今アメリカで流行っている。例えばこのようなスキームだ。

・マルチプル1.8($100を投資すると$180が返済される)
・返済は四半期毎に売上の○%
・償還期限は202○年○月○日

金利でローンを設定するのではなく、マルチプルで設定するところが特徴だ。また売上連動での返済というのも今風で無理がない。事業主側からするとありがたいスキームだが、投資する側にとってもとてもわかりやすい。特に個人投資家からのウケが良く、事業主と個人投資家をマッチングさせるオンラインサービスも流行しつつある。Mainvestというサイトが最も有名で、クラウドファンディングのように多くの案件が成立している。


Mainvest
https://mainvest.com/
ウォール・ストリートではなく、我が街に投資しよう!
そう訴えるこのMainvestは、シリコンバレーやニューヨークのネット企業がターゲットではなく、街の中小企業(特に飲食店)をメイン案件としている。コロナ禍で苦戦中の飲食店達をサポートするには、なるべく頻繁にテイクアウトで注文したり、チップを多めに払ったりなどが一般的だったが、もっと大きく『資金提供』という形で支える事が可能となった。自分が行きつけの店であれば、コロナ前はいかに活況だったか良くわかっている。コロナが終わればまた客が戻る事も想定できるので、比較的安心して資金提供をする事ができるわけだ。また、マルチプルで最終的に返済される金額は決まっているが、売上が多く上がれば上がるほど早く完済されることになる(投資効率が上がる)。このインセンティブが働いて、投資した人達が多くの新規客を連れてきたり、SNSで積極的にシェアして宣伝に協力したりという副次的なメリットもある。
Mainvestがマッチングと全ての事務を担当
手形をオンラインで公募するとなると、証券取引法に沿って届け出や管理を行わないといけないので中小企業にはなかなかハードルが高い。そこでMainvestは証取への届け出や出資者の管理や支払い管理まで全ての事務作業を引き受けている。また、サイト内のでマッチングやマーケティングもMainvstが行うので、事業主側はまさに申し込むだけで資金を得る事ができるようになっている。これらを全て引き受けてMainvestが受け取るのはローン総額の6%のフィーのみ。なかなかリーズナブルな気がする。

ほとんどの案件が$100から出資できるお手軽なものだが、例えば$1,000以上出資するとVIP扱いで特別な席やイベントに招待されたりなどのプランも用意している。出資者をお店の大切なサポーターとして扱う事で、出資意欲を更にかきたてる施策もなかなかうまい。このファイナンススキームは今後もアメリカの中小企業の資金調達手段として根付いていきそうだ。
一発目の副反応はマイルド
接種後は打った場所が少し筋肉痛のように痛んだが、2日ほどで取れた。ところが2日後くらいに倦怠感がやってきた。風邪から治る時のように、汗をかいたりダルかったり。しかし翌日には元気になる程度のマイルドな副反応だった。周りの人達では概ね半数が似たような副反応を感じたらしい。


二発目はウォークイン
3週間後に二発目の接種に行くと、今度は普通に駐車場に車をとめてウォークインで建物に入った。入り口でQRコードをスキャンすると「はい、じゃあ53番に行ってください」と言われ広大な会場を見渡すと、遠くの方に53番という旗を挙げている看護師が見えた。恐らく100番以上の接種ステーションがあったと思う。53番に着くと、前回と同様問診が行われ、そのまま接種。終了すると15分の待機エリアに誘導され、15分経った人から退場。聞くところによると、二発目は前回より接種者が多い(一回目の人と二回目の人が混ざるため)ので、ドライブスルーでは対応できないという事で急遽ウォークインに変えたそうだ。たったの3週間でここまでガラッとシステムを変えられるとは凄いと関心させられた。
二発目の副反応は少しハード
今度は接種翌日に37度超の発熱があり一日寝込む事となった。しかし多くの人がそうだったように、二日目には回復して通常通りとなった。

二回のワクチン接種をして驚いた事がいくつかあった。一つは日頃は(日本人に比べて)いい加減なアメリカ人達が、見事にシステマティックな接種体制を整えて、まさにF1のピットストップのように効率的な接種を行っていた事だ。状況に応じて素早くドライブするーからウォークインにシステムを大変更したのも驚きだった。そしてもう一つはボランティアの多さと素晴らしさだった。車を誘導する人も摂取する看護師も、軍の関係者とボランティアでまかなわれていた。その数は膨大な数だがこれだけ多くの人がボランティアとして素早く集結する事に感銘した。また、ボランティアは自発的に参加しているためか、一般の病院などよりも親切でハツラツと明るい対応をしていて、とても気持ちよく接種を受ける事ができた。このような光景を目の当たりにすると、自分も何かコミュニティーに貢献しないといけないなという気分になった。
第2ラウンドスタート

4月27日に第2ラウンドのローン受付がスタート。今度の予算は$250B。前回より少ない。今回は大企業が申し込みしにくい世論環境が整ったが、それでも一瞬で無くなってしまう気配は濃厚だ。メガバンクのローン申請システムは未だにフリーズ状態でカクカク言っている。埒が明かない。そこで私は新興勢に目をつけた。Paypalだ。私が取締役をしている企業の殆どはメガバンク経由での申請で立ち往生していたためPaypalでのローン申請に切り替えた。今回の件でパンク状態となってしまった金融機関を補完すべく、政府はPaypalなどの新興フィンテック勢にも銀行免許を急遽発行したのだ。『新興のPaypalであればまだパンクしていないはず』という目論はみごとに当たり、トントンとプロセスが進む。結果ローン申請は3日ほどで完了し、後は政府からの返答待ちという状態となった。$250Bに潜り込めたかどうかはあと数日後にわかるだろう。

もし潜り込めたら2ヶ月間は今の人員を維持できる。しかしダメだったら更なるリストラを決行する必要が出てくるかもしれない。全てはロックダウンがいつ終わり経済が正常に戻るかにかかっている。ピリピリした春になりそうだ。

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