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ワークダイバーシティ

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【海外トレンド発信】再生企業ほど進む会計のロボティクス化(Nokiaの例)

2017年9月5日
モーゲンスターン・シカゴ 代表
米国公認会計士 村田幸伸氏

一時はフィンランドを代表する企業として君臨したNokiaだが、スマホの登場で携帯電話機事業が衰退しマイクロソフトに事業譲渡した事は記憶に新しい。そのNokiaは現在通信設備事業へのシフトや組織のスリム化に取り組み健全化への道を歩んでいる。そしてその中心となっているのがCFOのPullola氏が率いいるファイナンスチームらしい。ウォール・ストリート・ジャーナルでその概要が紹介されていた。

「ノキアがファイナンス部門の自動化で人員削減」
https://blogs.wsj.com/cfo/2017/08/31/nokia-to-automate-finance-tasks-in-bid-to-cut-headcount/
FP&Aの自動化

この記事で一番気になったのは、会計業務ではなくFP&A業務の自動化に成功している点だ。
Forecasting(予測)業務は様々なパラメーターを勘案して人が予測数値を出していく事が多いが、Pullola氏曰く「最もアルゴリズムで解決すべき業務」という事だ。

確かに、担当者によって差が出るような予測では信頼性が低いし、各担当者の頭の中で何らかのアルゴリズムを使って予測数値を割り出しているはずだ。最も妥当性の高いアルゴリズムを割り出してそれをシステム化すれば、恐らくリアルタイムで将来の予測数値が出てくるだろう。また、アルゴリズムはパラメーターを追加調整し続ける事で精度はどんどん増していくだろう。
赤字であればこその大胆な自動化

Nokiaの組織スリム化施策は2013年に始まり今年で4年目との事だ。健全化しつつも現在も赤字を続けている同社では、2018年までに$1.2Bものコストカットを目指しているらしい。

そのためにロボティクスも積極的に導入していく予定で、自動化でき得る業務は迷わずどんどん自動化して、効率的な業務体制を構築していくそうだ。
経験値よりアルゴリズム

会計業務は自動化でき、データ分析や各種レポーティング業務も自動化しやすい。しかし人の経験値や感性が影響する“予測”や“判断”などの分野はシステムに取って代わられる事は無いような気がしていた。

ところが、この予測や判断もアルゴリズムの方が人の頭脳より圧倒的に優秀な事は間違いない。となるとこのアルゴリズムを『作ったりアップデートする』業務だけが、今後も人がやっていける業務なのだろうか。いや、ひょっとするとこの業務もAI(人工知能)が様々なデータを学習して行うようになるのかもしれない。

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